内科(慢性期)
急速に進行・多様化する高齢社会に
各科連携し患者様の安心を高める
施設連携のもと、長期的な治療、看護、介護、リハビリテーションを行いながら、
再発予防や身体機能の維持・改善を目指す回復期・慢性期医療を提供
INTERVIEW
インタビュー大浜第二病院 副院長
我謝 道弘
MICHIHIRO GAJA1992年琉球大学大学院医学研究科修了
県内の病院勤務を経て、1998年(医)おもと会・大浜第二病院へ入職。
医学博士
日本環境感染学会所属
インフェクションコントロールドクター
- 内科の特長
- 私の担当する大浜第二病院 特殊疾患療養病棟は59床で、私を含め医師2人が配属されており、1人あたり30人前後の入院患者を担当しております。
ペアになる医師の主担当患者の副担当医となり、主担当医不在時は副担当医が患者様を担当するため、医師の負担感も緩和されており、入退院はひと病棟あたり年間20例前後です。
病状が安定している方が多く、週間スケジュールのとおり業務量は急性期病院に比べても少なく、余裕を持って診療ができます。
万が一、病状が不安定となった患者様がおられても、申し送りサマリーをしっかり作成し、終業時間以降は当直医へ診療を依頼するためオンコールは無く、業務量もほぼ一定していることから、就業時間内に業務を終えることができます。
外来は週に1コマ担当し、患者様はほとんど定期通院の方で、特別養護老人ホームの入居者も含め担当患者は10人前後、臨時受診される方は1コマあたり1~3人程度です。また、訪問診療を1コマ担当しており、一回の訪問で5人前後の患者様宅へ訪問しております。
特殊疾患療養病棟は、神経難病や脳卒中による重度意識障害、重度四肢麻痺などのために医療必要度が高く、自宅や各種介護施設などでは療養・介護が困難な患者様の基礎疾患の管理、合併症の予防・治療をおこなう病棟となっています。
万が一感染症などの合併症を発症した場合でも、理学所見や検体検査、単純レントゲン写真などを元に診断し、当院で可能な範囲の治療を行います。また、ご家族が希望される場合には、連携している急性期病院へ紹介し精査治療を受けていただくこともあります。
- 入職のきっかけは?
- 昭和63年に医師免許を取得し、そこから10年間は大学病院での臨床、研究、さらに後輩医師の教育と三足のわらじを履いた状態で勤めていました。そんな中、研究を4年間携わっていたことで、臨床の力が弱まっていると感じ、このまま三足のわらじでの生活は、精神的にも難しいことに気づき、当時の医局長および教授に相談しました。
すると、タイミングよく大浜第二病院が現在のとよみの杜へ移転するということで、紹介いただき、自身の専門であった呼吸器、感染症分野での力も発揮できるのではないかと思い、決断しました。
正直、最初は療養型病棟という事もあり、急性期からの転職は臨床から離れるのかなと複雑な気持ちもありましたが、実際はそういう事もなく、自分の力も十分に発揮できるバランスのとれた環境でした。
- やりがい
- 基本的に、5階病棟では患者様へ療養を穏やかに提供していき、患者様だけでなくご家族とのコミュニケーションを図りながら心のケアも含めて対応していくことがやりがいだと感じております。
また、何よりも看護や介護、ケースワーカーやソーシャルワーカー、そしてリハ科や薬剤科など他職種とのコミュニケーションをしっかり図ることで、臨床時に必要な判断材料を提供していただき、チーム医療として患者様をサポートできる環境はドクターとしても大変頼りになり、働きやすい環境です。
- メッセージ
- 療養型の場合、ドクター1人の力というよりは、周りの他職種の方の力が重要となるため、その点をしっかり理解し他職種の方と力を合わせて医療に携わることのできる医師を求めています。
もちろん最終的な治療方針や判断はドクターが責任を持って決定することからドクターとしての存在意義は発揮できますし、お互いに切磋琢磨しながら患者様一人一人に寄り添う医療が提供できます。
急性期で働いている先生方からすると、療養型のイメージがあまりわかないのではないかと思いますが、最新の検査機器や医療器具が不十分な分、臨床の力がさらに身に付き、他職種と相談しながらゆっくり考えながら判断できる環境においては、急性期とは違うやりがいを感じることが出来るのかもしれません。
INFORMATION
内科について- 大浜第二病院 5階東 特殊疾患病棟(2017年度)
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病床数 58床 在院日数 1,158日 入院患者数 17人 退院患者数 20人 平均患者 人数/月 重度意識障害 39.53人 神経難病 15.15人 脊髄損傷 0.00人 対象外 4.12人 合計 58.79人 特殊疾患病棟患者割合
- 5階西 医療病棟
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病床数 58床 在院日数 665日 入院患者数 26人 退院患者数 37人 平均患者 人数/月 医療区分III 25.36人 医療区分II 31.95人 医療区分I 0.23人 合計 57.54人 施設基準 在宅復帰率 25% 病床利用状況 0.024 医療病棟患者割合
SCHEDULE
週間スケジュール月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
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7:30 | オンコールなし | 当直明け医師からの業務引継ぎ | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし |
8:00 | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | |
8:30 | 入退院連絡会議 | 入退院連絡会議 | 入退院連絡会議 | 入退院連絡会議 | 入退院連絡会議 | 日直(8~14時) |
午前 | 病棟業務 | 病棟回診 | 病棟業務 | 病棟業務 | 病棟回診 | |
午後 | 病棟業務 | 訪問診療 | ケースカンファレンス | 病棟業務 | 外来診療 | オンコールなし |
夕方 | 必要時簡易サマリー作成 | オンコールなし | ||||
当直帯 | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし | オンコールなし |
- ・病棟回診:全担当患者様の診察を行い、全身状態のほか褥瘡やその他の変化、栄養状態などを評価し治療方針の変更などを行う。
- ・病棟業務:主に下記の業務がある
- ・処置:各種留置チューブ交換、褥瘡の外科的処置など
- ・指示出し:臨時処方や処置・検査指示、2週間に一度の定期処方、定期検査(検体検査・胸部レントゲン写真・心電図)のオーダー
- ・患者様対応:病状変化のある患者様を診察、各種検体検査※1、単純レントゲン写真※2などをもとに評価・診断し、治療を開始する
- ・ケースカンファレンス:患者様・ご家族、各職種が参加して、現状の報告や意見交換を行い今後の治療方針を決定する※3
- ・文書作成:月間サマリー、診療情報提供書、カンファレンス用紙、各種証明書、意見書など※4
- ・簡易サマリー作成:病状に変化のあった患者様の当面の治療方針を当直医向けにサマライズし、その内容を夜勤看護師へも伝達する
※1)院外委託で約4時間後に報告
※2)胸部/腹部その他部位
※3)月に3~5例